地位確認等請求控訴事件
大学の非常勤講師らが、長年の勤務により無期雇用(期間の定めのない契約)に転換したと主張し、突然の雇止め(契約更新の拒絶)の無効や、違法な賃金引き下げによる差額賃金などの支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
大学で5年以上委嘱契約(業務委託のような契約)として働き続け、労働契約法に基づく無期転換の申し込みをした。そのため、令和4年4月以降は無期雇用契約に変わっており、その後の雇止めは不当解雇(解雇権の濫用)であると主張している。
訴えられた側(被告)の事情
講師らは雇用契約ではなく業務委託(準委任契約)であり、労働者ではないと反論した。また、大学の授業管理体制を整えるため、令和4年4月からは正規の雇用契約を結んで新しい就業規則を適用したため、賃金の変更も正当であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、実際の働き方として大学の指揮監督や授業管理を受けていたことから、講師らには労働者性が認められると判断した。これにより、無期転換権の行使が有効となり、雇止めは無効で、事前の不利益な賃金引き下げも無効であると認めた。
この事件だけの事情
大学側の業務委任契約という形式にかかわらず、実際の授業や評価における実態から労働者性を肯定し、無期転換後の労働条件の維持を認めた点が特徴的。
結論
原告(講師側)の地位確認や差額賃金、雇止め後の賃金請求などが広く認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2026-05-15 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和7(ネ)441 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索