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地位確認等請求事件

民事その他

軽度の知的障害により保佐開始の審判を受けた警備員が、警備員としての欠格事由(資格を持てない事由)を定めた法律の規定が憲法違反であり、国会が直ちに法律を直さなかったのは違法だと主張し、国に対して損害賠償を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

軽度の知的障害があり交通誘導の警備員として働いていたが、保佐開始の審判を受けたことで、警備業法上の欠格事由に該当するとして雇用契約が終了し退職させられた。被保佐人であることを一律に欠格事由とする規定は憲法違反であり、国会がその改廃をしなかった立法不作為(法律を作らない・直さないこと)は国家賠償法上違法であると主張した。

訴えられた側(被告)の事情

国側は、本件の規定は警備業務の適正を図るために必要なものであり、憲法に違反するものではないと主張した。また仮に違憲であるとしても、社会的な意識の変化や法整備の状況からして、当時の国会が直ちに法律を改廃しなかったことが国家賠償法上違法と評価されることはない旨を主張した。

裁判所の判断

裁判所は、被保佐人を一律に警備業務から排除する規定は、遅くとも退職時点においては憲法に違反するに至っていたと判断した。しかし、その違憲性が国会にとって明白でありながら長期にわたり放置されたとはいえないため、国会による法の不作為が国家賠償法上違法であるとは認められないと結論づけた。

この事件だけの事情

最高裁判所大法廷による判決であり、多数意見と複数の裁判官による反対意見・補足意見が分かれ、立法不作為の違法性に関する判断や違憲性の明白性の時期について詳細な議論がなされた。

結論

原告(被上告人)の国家賠償請求を一部認めた二審判決が破棄され、原告の請求が棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日2026-02-18
裁判所最高裁判所
区分民事の裁判
事件番号令和5(オ)360
分野行政

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索