地位確認等請求事件
特別養護老人ホームの看護師が、高齢者虐待の通報を理由にした懲戒解雇は無効であると主張し、地位確認や未払い賃金の支払いを求めた事案。
訴えた側(原告)の事情
原告は、施設での虐待行為を外部に通報したところ、身に覚えのない非違行為(問題行動)を理由に懲戒解雇されたのは報復であり無効であると主張し、労働者としての地位確認や、解雇後の月額給与・期末手当などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の施設側は、原告には利用者への心理的虐待や不適切な服薬介助、暴言などの数々の非違行為があり、就業規則に違反するため懲戒解雇は有効であると反論した。また、解雇時点では外部通報の事実を知らなかったと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、解雇の理由とされた原告の言動のうち一部は不適切であるものの、懲戒解雇という最も重い処分を下すほど重大であるとはいえず、客観的に合理的な理由や社会的相当性を欠くため無効と判断した。一方で、通報を理由とする解雇や不法行為の成立は認められなかった。
この事件だけの事情
一部の請求(業績手当や不法行為に基づく損害賠償など)は退けられたが、解雇が無効とされたことで未払い賃金や期末手当の支払いが命じられた。
結論
原告の請求が一部認められ、懲戒解雇が無効とされて未払い賃金等の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2025-08-08 |
|---|---|
| 裁判所 | 函館地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和6(ワ)26 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索