地位確認等請求事件
女性の一般職の従業員が、総合職のみを対象とした社宅制度は男女差別であるなどと主張し、会社に対して損害賠償や賃金の引き上げを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告である女性従業員は、会社が社宅制度を一般職(主に女性)に利用させず総合職(主に男性)にのみ認めていることや、男性従業員との間に不当な賃金格差があることなどは男女差別であり違法であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、社宅制度は転勤のある総合職に対する採用戦略や労働の対価として設けたものであり合理的理由があることや、賃金格差は個人の経験や能力、前職の給与を考慮して決定したもので差別ではないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、転勤の有無に関わらず社宅制度の適用を認めている運用実態に照らし、一般職に社宅の利用を認めないことは間接差別(実質的に一方の性に不利益を与える措置)に当たり違法であると判断した。一方で、賃金格差や人事考課、業務外しについては違法性はないとした。
この事件だけの事情
社宅制度の間接差別を認めつつも、社宅管理規程の一部無効による直接の適用請求や、男女賃金差別に基づく請求などは退け、不法行為に基づく損害賠償請求の一部を認めた。
結論
原告の請求の一部が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2024-05-13 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和2(ワ)20432 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索