地位確認等請求事件
電車内での盗撮行為を理由に懲戒解雇(ちょうかいかいこ・最も重い懲戒処分)された従業員が、解雇は無効であると主張して、地位の確認と給与の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告(訴えた側)は、懲戒解雇された行為は軽微であり、示談も成立して報道もされていないことなどから、いきなり解雇するのは重すぎて権利の濫用(らんよう・権力の行き過ぎ)であると主張し、解雇の無効と給与の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(訴えられた側)は、会社として盗撮などの非違行為(ひいこうい・ルール違反や不祥事)の根絶に努めており、管理職であった従業員による盗撮は会社の信用を大きく傷つける重大な違反であるため、懲戒解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、行為自体は会社の秩序を乱すもので懲戒の対象になるとしつつも、刑事処分を受けておらず、報道もされず会社の業務への悪影響も具体的には確認できないことなどを考慮し、過去に処分歴がないこともあわせて、懲戒解雇を選択したのは重すぎて無効であると判断した。
この事件だけの事情
非違行為に対する懲戒解雇の有効性が、刑事処分の有無や社会的影響の大きさを基準に判断された事例。
結論
原告の請求が一部認められ、懲戒解雇は無効とされ、毎月の給与の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2024-08-08 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和5(ワ)5968 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索