未払賃金等請求事件
ゴルフ大会の運営などを行う団体に勤めていた従業員が、未払いの残業代の支払いや、解雇は無効であることの確認、今後の賃金の支払などを求めた裁判です。
訴えた側(原告)の事情
原告は、令和2年4月から令和4年7月までの残業代が未払であると主張しました。また、会社から言い渡された解雇は、正当な理由がなく無効であると主張し、未払残業代の支払いや従業員としての地位の確認、解雇日以降の賃金などを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
被告は、出張時に支払っている日当は固定残業代(あらかじめ残業代として定額を支払う仕組み)にあたるため未払残業代に充当されるべきであると主張しました。また、解雇については、協調性に欠け業務に必要な能力を欠くことや、退職の意思を示したことで混乱を生じさせたことが就業規則の解雇事由に該当すると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、出張日当は残業代の趣旨で支払われていたとはいえず、固定残業代には該当しないと判断しました。また、解雇についても、従業員に改善の機会が十分に与えられておらず、業務の遂行に必要な能力を欠いていたとはいえないことや、明確な退職意思を示していたとはいえないことから、解雇は無効であると判断しました。一方で、残業代の不払いが悪質であるとはいえないなどとして、労働基準法に基づく割増金の追加請求(付加金請求)は認めませんでした。
この事件だけの事情
従業員側からの付加金請求(労働基準法違反に対するペナルティとしての金銭請求)のみが棄却され、残業代請求と解雇無効の確認などの主要な請求はすべて認められました。
結論
原告の請求が概ね認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2024-04-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和5(ワ)959 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索