懲戒免職処分取消、退職手当支給制限処分取消請求事件
酒気帯び運転で懲戒免職となった公立学校の教員が、退職手当の全部を支給しないとした処分を取り消すよう求めた裁判です。
訴えた側(原告)の事情
原告である元教員側は、約30年間誠実に勤務し、懲戒処分歴もなく、事故の被害も物損にとどまりすでに回復されていることなどを考慮すると、退職手当の全部を支給しないとした処分は、裁量権の範囲を逸脱しており違法であると主張しました。
訴えられた側(被告)の事情
被告である県教育委員会側は、教員による酒気帯び運転は重大な非違行為(法令違反)であり、公立学校の信頼や業務に重大な支障を及ぼしたことや、事前に飲酒運転の根絶に向けた注意喚起がなされていたことから、退職手当の全部を支給しないとした処分は適法であると主張しました。
裁判所の判断
最高裁判所は、飲酒運転の態様が重大な危険を伴う悪質なものであり、学校の信頼や業務に重大な影響を及ぼしたことを重視しました。その上で、退職手当の全部支給制限は裁量権の範囲を逸脱または濫用したとはいえないとし、原審の判断には法令の違反があると認めました。
この事件だけの事情
退職手当の全部支給制限処分を適法とした最高裁判所の判断に対し、一部の裁判官から処分が重すぎるとして反対意見が出されました。
結論
被告(県教育委員会)の言い分が認められ、原告の請求が退けられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2023-06-27 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 令和4(行ヒ)274 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索