地位確認等請求事件
大学で英語を教えていた有期雇用の教員が、契約の更新を拒まれたのは無効であると主張し、労働契約上の地位の確認や未払い賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告は、契約が何回か更新され長年働いており、大学の授業や業務を継続的に担ってきたため契約が更新される期待があったと主張。また、大学側から事前に十分な説明がないまま雇い止め(契約期間満了による解雇のようなもの)されたのは不当であり、無期労働契約(期間の定めのない契約)に転換されたとも主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告の大学側は、授業へのeラーニング(オンライン学習)導入などにより教育方針や業務量が変わり、外国人専任教員を減らす必要が生じたため契約を更新しなかったことは合理的であると主張。さらに、契約更新時にあらかじめ期間を定めて合意しており、雇い止めは適法であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、原告が長年重要な業務を担当し契約更新の期待を持つことに合理性があったと認めつつ、大学側が新しい教育方針のために教員を減らすこと自体には一定の合理性を認めた。しかし、事前の説明や他の配属先を探す対応が不十分であったため、今回の雇止めは社会通念上相当性を欠き無効であると判断した。
この事件だけの事情
大学教員の英語教育におけるeラーニング導入という教育方針の変更と、無期転換ルール(一定期間を超えて働く人が無期雇用を申し込める権利)への対応が絡む特殊な事情がある。
結論
原告の請求が一部認められ、労働契約上の地位にあることや未払い賃金の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2023-01-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 長崎地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和1(ワ)393 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索