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未払賃金請求事件

行政被告勝訴

小学校の教員が、勤務時間外に働いた分の割増賃金(時間外労働に対する割増手当)や、違法な時間外労働をさせられたことに対する損害賠償を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

小学校の教員である原告は、朝の早出や休憩時間の労働、放課後の事務作業などにより時間外労働を強いられたと主張。時間外勤務手当の未払分や、超過勤務をさせたことは国家賠償法上(国の責任を問う法律)の違法にあたるとして、損害賠償と付加金(ペナルティの金銭)の支払いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

被告である県側は、給与特別措置法(教員の給与に関する特殊な法律)により教員には時間外勤務手当や労基法(労働基準法)の割増賃金規定が適用されないと主張。校長が時間外労働を命じた事実もなく、原告を違法に働かせたことはないと反論した。

裁判所の判断

裁判所は、給特法の規定により教員には一般の労働者のような割増賃金制度は適用されないと判断。また、実際の労働時間を測って確認することが困難であることや、本件の超過時間がわずかであることなどから、校長に注意義務違反や違法性は認められないとして、原告の請求をいずれも退けた。

この事件だけの事情

判決の最後に、現在の教育現場の実情に照らして給特法や給与体系の見直しを望む異例の付言がなされている。

結論

原告の請求はすべて棄却され、被告側の勝訴となった。

この裁判の情報

裁判年月日2021-10-01
裁判所さいたま地方裁判所
区分行政の裁判
事件番号平成30(行ウ)33
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索