地位確認等請求事件,賞与等返還等請求事件
大学教授が懲戒解雇(重い処分としてのクビ)は無効だと主張して、地位の確認や未払い給与の支払いを求めた事件。大学側は解雇の有効性や過払いの返還を主張して争った。
訴えた側(原告)の事情
原告(教授)側は、大学から受けた懲戒解雇には客観的で合理的な理由がなく、社会通念上相当ではないため無効であると主張し、教授としての地位の確認や、解雇されてから受け取れなかった給与・賞与などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(大学側)は、教授が海外での研究中に無断で滞在先を変えたこと、個人情報の入ったパソコンを紛失したこと、入試の日に無断で欠勤したという3つの問題行動(3事案)があったため、懲戒解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、問題行動のうち在外研究の計画変更の手続き違反と入試の日の欠勤は懲戒事由(処分事由)に当たるると認めつつも、解雇するほど深刻で重大なものとはいえず、過去に懲戒処分を受けた経歴もないことなどから、この解雇は解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)にあたり無効であると判断した。
この事件だけの事情
複数の異なる問題行動が重なった場合の懲戒解雇の有効性や、長期間経過してから過去の出来事を蒸し返して処分することの適法性が争点となった。
結論
原告(教授)の請求が概ね認められ、解雇は無効とされ未払い給与等の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2020-10-26 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成28(ワ)5914 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索