正社員の地位確認等、損害賠償反訴、雇用関係不存在確認請求控訴事件
育児休業明けの女性従業員が、会社から契約社員への変更を強要されて雇い止めされたなどと主張し、正社員としての地位確認や損害賠償を求め、会社側も名誉毀損に対する損害賠償で反訴した事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(従業員)は、育児休業終了後に会社の勧めで契約社員にされたが、これは不当な不利益取扱いで無効であり、正社員の地位にあると主張。また、会社側の対応やウェブサイトへの掲載などは違法な嫌がらせ(マタニティハラスメント)であるとして、未払賃金や慰謝料などを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)は、原告が育児休業後にフルタイム勤務が困難だったため、本人の自由な意思で契約社員を選択したと主張。さらに、原告が記者会見で虚偽の発言をして会社の信用を傷つけたとして、名誉毀損に基づく損害賠償を求めて反訴した。
裁判所の判断
裁判所は、契約社員への変更は原告が自らの意思で選択したものであり、契約社員としての雇い止めにも合理的な理由があると判断した。一方で、会社が原告のプライバシーに関わる情報を社外の第三者にメールで送信した行為については不法行為が成立すると認めた。また、原告が記者会見で行った一部の発言は会社の社会的評価を低下させるもので真実とは認められず、名誉毀損にあたると判断した。
この事件だけの事情
原告による記者会見での発言内容の一部が名誉毀損と認められ、会社側の反訴請求が一部認められた点。
結論
原告の請求が一部認められるとともに、被告(会社)の反訴請求も一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2019-11-28 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成30(ネ)4442 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索