未払賃金等請求事件
市営バスの運転手が、路線バスの待ち時間(待機時間)も労働時間にあたるとして、未払いの残業代(時間外割増賃金)や追加の給付(付加金)の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、待ち時間中も乗客の案内や車両の移動などの業務を行わされており、労働からの解放が保障されていない「手待時間(指示があればすぐに動かなければならない時間)」にあたると主張し、未払い賃金等の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の市側は、待ち時間は労働者自身が自由に使える「休憩時間」であり、乗客対応や車両移動の指示はしていないと主張。また、組合との協議や独自の加算手当の支給も行ってきたため、未払いは存在しないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、待ち時間中の実態として、わずかながら乗客対応や車両移動が行われていた点や、次の業務への備えが必要であった点を考慮し、待機時間全体の1割の時間を「労働時間」にあたると認めた。一方、労使間で継続的に協議が続けられていたことなどから、追加の金銭(付加金)の支払いは命じなかった。
この事件だけの事情
裁判所が独自の判断として、待ち時間全体の1割を労働時間と認定して未払い賃金を算定した点。
結論
原告側の請求が一部認められ、一部が退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2019-09-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 平成27(行ウ)63 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索