旅館業法に関する地位確認請求事件
民泊(個人が自宅やマンションに人を宿泊させる営業)を行うにあたり、旅館業法の許可を受ける義務がないことの確認を求めた裁判。裁判所は、確認の利益(訴えを起こす正当な必要性)がないとして、訴えを却下しました。
訴えた側(原告)の事情
原告は、マンションの部屋で有料で人を宿泊させる民泊提供行為を予定していた。この行為には旅館業法は適用されず、大阪市長の営業許可を受ける義務はないと主張し、被告である大阪市長に対し、その義務がないことの確認を求める訴えを起こした。
訴えられた側(被告)の事情
被告(大阪市長)は、民泊提供行為も旅館業法上の簡易宿所営業に該当し、営業許可を受ける必要があると主張した。また、原告と被告の間には公法上の法律関係は存在せず、確認の利益もないため、本件の訴えは不適法であるとして却下を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、旅館業法上、許可を受けないで営業した者に対する刑罰の規定はあるものの、都道府県知事等が行政処分を下す権限の規定はないこと、現時点で原告は現実に行政上の措置を受けておらず、行政処分を受ける具体的な蓋然性も認められないこと等を指摘した。したがって、判決をもって法律関係を確定することが、原告の法律上の地位の不安を除去するために必要かつ適切であるとはいえず、確認の利益を欠く不適法な訴えであると判断した。
結論
被告(大阪市長)の主張が認められ、原告の訴えは却下されました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2018-05-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 平成29(行ウ)206 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索