地位確認等請求事件
同じ工場で働く有期雇用の従業員らが、無期雇用の正社員と同じ仕事をしているのに賞与や手当に差があるのは不当だと訴え、会社に賠償などを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
正社員と同じラインで同じ定常業務をしているのに、賞与や家族手当、住宅手当、精勤手当が支給されないのは不合理である。労働契約法20条に違反し無効であるとして、正社員と同じ地位の確認や、過去の未払い手当相当額などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
無期雇用者とは職務内容、責任の程度、配置の変更の範囲などに大きな違いがあり、賞与や手当の差は企業の経営や人事制度上の施策として法的に不公正とはいえない。有期雇用者には一律5万円の寸志を支給しており不合理ではないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、家族手当、住宅手当、精勤手当については正社員に支給して有期雇用者に支給しないのは不合理で違法であるとした。一方、賞与については人材獲得や育成などの違いから不合理とまではいえないとした。また、ルールの解釈上、正社員の規定が当然に適用されるわけではないとして地位確認や賃金請求は退け、不法行為に基づく損害賠償請求を一部認めた。
この事件だけの事情
法的な効力として直ちに正社員と同じ規定が適用されるとは認められず、労働契約法20条違反による不法行為に基づく損害賠償請求が認められた点。
結論
原告らの請求の一部が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2018-04-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 松山地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成27(ワ)225 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索