地位確認等請求事件
定年退職した後に同じ会社で再雇用された嘱託社員らが、正社員との間に設けられた手当などの待遇差は労働契約法に違反し不合理であると主張し、地位確認や差額の賃金・損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、正社員と同じ業務をしているにもかかわらず、能率給や職務給、各種手当、賞与などが支給されないことや、時間外手当が低く計算されることは労働契約法に違反して不合理であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、定年後の継続雇用であり、雇用確保措置やコスト抑制の必要性があること、正社員と異なる賃金体系には合理性があり、団体交渉を経て収入安定や成果反映の工夫をしていると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、職務内容が同一であっても、定年後再雇用されたことや賃金体系全体の趣旨を考慮すべきであり、住宅手当や賞与等の相違は不合理とは言えないとしたが、精勤手当の不支給や、それを基礎に含めない時間外手当の計算は違法と判断した。
この事件だけの事情
定年後再雇用の労働者における賃金や諸手当の格差が労働契約法20条に違反するかどうかが争点となり、項目ごとに趣旨を個別に考慮して判断された。
結論
原告らの請求の一部が認められ、一部の損害賠償請求が認められたほか、超勤手当に関する部分は高裁判所に差し戻された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2018-06-01 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成29(受)442 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索