未払賃金等請求事件
スポーツクラブで支店長やマネージャーとして働いていた従業員が、会社に対して時間外労働や休日労働の割増賃金(残業代)や付加金(ペナルティの金銭)の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告は、会社から時間外労働や休日労働に対する割増賃金が一切支払われておらず、深夜勤務手当の一部も未払いであると主張しました。また、自分は労働基準法上の「管理監督者(経営者と一体的な立場で労働時間規制が及ばない者)」には当たらないため、割増賃金や法律違反に対する付加金を支払うべきだと訴えました。
訴えられた側(被告)の事情
被告は、原告は支店長やマネージャーとして重要な職務や権限を持ち、労働時間に裁量があったため、労働基準法上の「管理監督者」に該当し、時間外労働や休日労働の割増賃金は発生しないと主張しました。また、仮に支払義務がある場合でも、前払退職月額は算定基礎に含まれないなどと反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、原告が支店長等として一定の権限を持っていたものの、会社が定めた詳細な管理方針や運営モデルにより行動が制限され、店舗の人手不足から一般従業員と同様のフロント業務等を日常的に行って長時間労働を余儀なくされていたことなどから、労働時間に関する裁量や経営者と一体的な立場があったとは認められず、「管理監督者」には当たらないと判断しました。その結果、未払いの割増賃金などの請求を一部認めました。
この事件だけの事情
未払賃金に加えて労働基準法114条に基づく付加金(制裁金)の支払いが命じられたが、除斥期間(期間制限)や被告が管理監督者と信じた相当な理由が考慮され、請求額の約4割に減額された。
結論
原告の請求が一部認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2017-10-06 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成27(ワ)16310 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索