地位確認等請求事件
病院の歯科医師が、医療技術の不足や指導力不足を理由に期間途中で解雇されたのは無効だとして、地位の確認や未払い賃金、賞与などの支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(訴えた側)は、5年の期間の定めのある労働契約で病院の歯科医長として採用されたが、解雇されたのは不当であると主張。医療行為や患者への対応に問題はなく、解雇にはやむを得ない事由がないとして、労働契約上の地位確認と、毎月の賃金や賞与、慰謝料などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(訴えられた側)は、原告には歯科医師としての適格性を欠く行為や医療安全上の問題行動が多数あり、部下を指導監督する役割も果たしていなかったと主張。期間途中であってもやむを得ない事由があるとして、解雇は有効であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、被告が主張した多くの解雇理由や問題行動について、医学的に不合理とはいえず具体的な危険も認められないと判断。一部に問題が認められるものもあるが、有期労働契約を期間途中で解雇する「やむを得ない事由」には当たらず、事前の注意や弁明の機会も与えられていないため解雇は無効であるとした。
この事件だけの事情
初年度の業績年俸を基準とし、マイナス査定する事情がないとして2年目以降も同額の賞与(業績年俸)の請求を認めた点が特徴的である。
結論
原告の請求が一部認められ、解雇が無効とされて未払い賃金や賞与などの支払いが命じられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2017-02-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成26(ワ)15717 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索