地位確認等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成26年(ワ)第27214号,同第31727号)
定年退職した後に再雇用された従業員らが、正社員と同じ仕事をしているのに賃金を大幅に下げられたのは不合理であるとして、会社に対し、正社員としての賃金の支払いなどを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
定年後の再雇用者である従業員らは、正社員と同じ業務や責任で働いているにもかかわらず、賃金を約2割も引き下げられたことは労働契約法に違反し不当であると主張し、本来の賃金との差額などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、定年後の再雇用による労働条件の区別は、期間の定めの有無を理由としたものではなく、定年退職者の再雇用という仕組みに基づくものであると反論。また、世間一般の相準や会社の経営状況に照らしても、賃金の引き下げに合理性があると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、正社員と再雇用者の間で業務内容に違いはないが、定年後の継続雇用において賃金が下がることは社会的に広く行われており容認されていると指摘。会社の経営状況なども考慮すると、約2割の賃金引き下げが不合理であるとは認められないと判断した。
この事件だけの事情
定年後の継続雇用における労働条件の不合理性(労働契約法20条違反の有無)が主な争点となった。
結論
会社側の言い分が通った。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2016-11-02 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成28(ネ)2993 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索