解雇無効確認等請求控訴事件
過重労働でうつ病を発症して休職し、その後解雇された従業員が、会社に対して安全配慮義務違反(労働者の健康に配慮する義務)に基づく損害賠償などを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
会社の過重な業務が原因でうつ病を発症し、その後の解雇も無効であると主張。会社に対し、安全配慮義務違反による損害賠償(休業損害や慰謝料など)や会社規程に基づく見舞金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
従業員の病気は個体側のぜい弱性(体質的な要因)なども影響しており、労働環境との因果関係には争いがあるなどと主張。また、損害賠償額からは労災保険給付や健康保険からの給付などを差し引くべきであると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、発症前の業務負担が相当過重であり、会社が業務の軽減などの措置をとらなかったとして、安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任を認めました。一方で、慰謝料の額については諸般の事情を考慮して400万円と判断し、労災保険給付との損益相殺(重複して利益を受けないための調整)の範囲を定めて金額を算定しました。
この事件だけの事情
最高裁判所での破棄差戻しを経て、過失相殺や一部の損益相殺の適用が否定された点や、長期にわたる複数の争訟が経緯に含まれている点など特殊な事情がある。
結論
原告(従業員)の請求が一部認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2016-08-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成26(ネ)2150 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索