労働契約上の地位確認等請求事件
短期大学の契約職員として3年間働いた教員が、雇用期間の終了(雇止め)後に期間の定めのない契約への移行や賃金の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
有期労働契約の3年は実質的な試用期間であり、特段の事情がない限り期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に移行する期待に合理性がある。2度にわたる雇止めは無効であり、無期労働契約への移行を拒むことはできないと主張した。
訴えられた側(被告)の事情
規程で契約期間の更新限度は3年と定められており、その満了時に期間の定めのないものとするかは勤務成績を考慮した上告人の判断に委ねられている。大学教員の雇用の流動性などを踏まえると、当然に無期労働契約になるものではないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、規程に更新限度が3年であり期間の定めのないものとするのは上告人が必要と認めた場合である旨が明確に定められていたことや、被上告人もそれを認識して契約していたこと等を重視した。そのため、3年の期間満了時に当然に無期労働契約になったとはいえず、雇止めは有効であると判断した。
この事件だけの事情
大学の新設学科における教員採用であり、能力や資質等の判定に一定期間が必要とされる雇用形態の合理性や、無期労働契約への転換における使用者側の裁量が補足意見等でも言及されている。
結論
大学側の主張が認められ、労働者側の請求の一部が棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2016-12-01 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成27(受)589 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索