地位確認等請求控訴事件
定年を迎えた従業員が、会社側の人事評価に不備があり再雇用されなかったのは不当だと訴え、地位の確認と賃金の支払いを求めた裁判。一審に続き、裁判所は従業員の請求を認め、会社の控訴を退けました。
訴えた側(原告)の事情
会社で定年を迎えた原告(従業員)は、会社の高齢再雇用制度(定年後の再雇用制度)の基準を満たしているのに再雇用されなかったのは不当だと主張。解雇権濫用法理(解雇を無効とする法律上の考え方)の類推適用により、再雇用契約が成立しているとして、労働契約上の地位確認と月額賃金の支払いを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)側は、原告の平成23年度の人事評価における仕事の処理能力が低下していたため、再雇用制度の基準を満たしていないと主張。平成22年度の評価自体が誤っていたとも主張し、人事評価には裁量権(会社が自由に判断できる範囲)の逸脱はなく、不採用通知は正当であると反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、両年度の業務遂行状況に特段の変更がないにもかかわらず、過去の評価を誤りだったとする会社の主張は不合理であると指摘。会社の人事評価には裁量権の範囲を逸脱した不当な点があり、原告は再雇用基準を満たしていると判断しました。その結果、原告の請求を認め、会社の控訴を棄却しました。
結論
原告(従業員)の言い分が全面的に認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2015-11-05 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成27(ネ)3108 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索