地位確認等請求事件
入社後に職場の受動喫煙で体調を崩したとしてトラブルになり、試用期間中の解雇(本採用拒否)を言い渡された従業員が、解雇の無効と未払い賃金、損害賠償などを求めて会社を訴えた事件です。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、会社側の受動喫煙(他人のタバコの煙を吸うこと)を注意したことに対する報復として解雇されたと主張しました。また、解雇は客観的な合理性を欠いており無効であるとして、雇用関係の確認と、これまでの未払い給与の支払いを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員には保険営業マンとしての基本的な知識や能力が欠けており、協調性にも欠ける問題があったと主張しました。さらに、長期間にわたる連絡の不通などから復職の意思がないと判断して試用期間中の解雇を決めたものであり、解雇は有効であると反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、従業員側の対応にも不十分な点があったため会社が解雇を決めた気持ちは理解できるとしつつも、客観的な能力不足や解雇を回避するための措置が十分だったとは言えず、解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)に当たり無効であると判断しました。未払い賃金の一部については支払いを命じましたが、損害賠償や分煙の請求などは退けました。
この事件だけの事情
従業員が途中で別の会社に就職したため、その日以降は会社で働く意思と能力が失われたとみなされ、賃金請求が認められる期間に制限が設けられました。
結論
従業員側の主張が一部認められ、解雇が無効であることと一部の未払い賃金の支払いが命じられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2012-08-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成23(ワ)14265 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索