地位確認等請求事件(通称 パナソニック電工黙示の労働契約)
派遣会社を介して工場で働いていた人が、実際の仕事の指示を出していた派遣先の大手企業との間に「黙示の雇用契約(言葉にしなくても合意していた契約)」があるとして、地位の確認や未払賃金、損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
派遣先企業から直接指揮命令を受けて働いており、採用や給与の決定にも派遣先が関わっていたため、派遣先との間に直接の雇用契約が成立していると主張。また、違法な派遣就労により雇用の地位を不当に奪われたとして、共同不法行為に基づく損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
派遣会社と原告の間には有効な雇用契約が存在し、賃金の決定や労務管理も派遣会社が主体的におこなっていたと主張。派遣先との間には直接の雇用契約関係はなく、リーマンショック後の不況による派遣契約の終了に伴うもので違法性はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、派遣会社が形式的な存在ではなく、独自に採用決定、賃金支払、労務管理を行っていたと認定。派遣先企業との間に事実上の使用従属関係(指示に従って働く関係)や雇用契約の合意があったとは認められないとして、原告の請求をすべて棄却した。
結論
被告側の言い分が通り、原告の請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-05-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 津地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成22(ワ)73 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索