地位確認等請求控訴事件(通称 日本ヒューレット・パッカード諭旨退職)
会社から受けたストーカー被害などの調査を求めて休み続けた従業員に対し、会社が行った諭旨退職(ゆしたいしょく・退職金を支給して行う懲戒処分)が無効であると認められた事件です。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、職場でのトラブルやストーカー被害について会社に調査や休職を求めたが適切な対応がなく、メンタル不調による被害妄想もあり無断欠勤とは言えないため、退職処分は無効であると主張しました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、調査の結果被害の事実はなく、従業員が長期間の無断欠勤を続けたため職場秩序を乱したとして、諭旨退職の処分は正当であると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、従業員の欠勤は精神的な不調に基づくものであり、会社側が休職や処分についての説明を十分に行わず、不利益の告知をしていなかった点を重視しました。そのため、無断欠勤や正当な理由のない欠勤とは認められず、退職処分は無効であると判断しました。
この事件だけの事情
従業員側が申告した被害事実が精神的な不調(被害妄想)に基づくものであった点や、会社側が解雇や処分に関する不利益について従業員に十分説明していなかった点が判断のポイントとなりました。
結論
従業員側の言い分が全面的に認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-01-26 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成22(ネ)4377 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索