地位確認等請求控訴事件(通称 コナミデジタルエンタテインメント降格)
産休・育児休業から復職した社員が、不当な降格や減給、成果報酬の不支給を受けたとして、会社に対し未払い賃金の支払いや損害賠償を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告(訴えた側)は、産休・育児休業からの復職後に担当業務を変更されたうえ、役割グレード(職務の等級)を下げられて大幅な減給や成果報酬のゼロ査定を受けた。これは妊娠や出産をした女性に対する差別や人事権の濫用(権力の行き過ぎ)であり無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告(訴えられた側)は、復職時の会社の業務状況や適性、人事制度に則った正当な変更であると主張した。役割グレードの引き下げは報酬体系のルールに従った結果であり、差別的な意図はなく人事権の濫用には当たらないとして、原告の請求の棄却を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、就業規則や手引きに明確な根拠がなく、労働条件を不利益に変更するような等級の引き下げや大幅な減給、成果報酬のゼロ査定は、労働者の同意がないまま行うことは許されず、人事権の濫用にあたると判断した。ただし、成果報酬については具体的な金額が未決定であるため直接の賃金請求は認めず、不法行為(違法な行為)に基づく損害賠償として慰謝料等を認めた。
この事件だけの事情
育児休業等の取得を理由とする不利益扱いの判断に加え、役割グレード制における降格と賃金連動の有効性、見込報酬としての性格を持つ成果報酬の査定方法について詳細な判断が示されている点。
結論
原告の請求が一部認められ、会社側に対して賃金の差額と損害賠償の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-12-27 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成23(ネ)2946 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索