地位確認等請求事件(通称 日本航空雇止)
航空会社の契約社員として働いていた客室乗務員が、契約の更新を断られたこと(雇止め)の無効や、上司による退職強要などの慰謝料を求めた事件です。
訴えた側(原告)の事情
原告(訴えた人)は、3年勤務すれば正社員になることが前提だったため雇止めは無効であると主張しました。また、上司から執拗な退職強要を受けて人格権を侵害されたとして、会社と上司に損害賠償を求めました。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社と上司)側は、原告には業務知識や接客態度の面で多くの問題があり、指導しても改善されなかったため雇止めは正当であると主張しました。また、上司の発言は違法な退職強要ではないと反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、客室乗務員の業務では安全確保や高い水準のサービスが求められるため、原告の業務適性の欠如を理由とした雇止め自体は有効であると判断しました。しかし、すでに辞めない意思を示している原告に対する一部の上司の発言は、社会通念上相当な範囲を逸脱した違法な退職強要にあたると認めました。
この事件だけの事情
上司の退職強要に関する言動の一部についてのみ不法行為の成立が認められ、損害賠償が命じられました。
結論
原告の請求の一部が認められ、被告らは原告に対し20万円と遅延損害金を支払うことになりました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-10-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成22(ワ)28073 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索