地位確認等請求事件
会社が事業を廃止して解散したことに伴う解雇について、労働者側が無効や不法行為による損害賠償を求めたが、裁判所が請求をいずれも棄却した事件。
訴えた側(原告)の事情
会社から廃業と会社解散を理由に解雇された労働者らが、この解散は労働組合を排除するためのもので解雇権の濫用(解雇が無効になる権利の乱用)であり不当労働行為(法律で禁止される不当な労働組合への介入)にも当たると主張し、地位の確認や賃金・損害賠償の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
長年の経営不振に加え、東日本大震災で取引先が甚大な被害を受けて経営が困難になり、代表者の体調不良や後継者不在も重なって事業廃止と会社解散を決めたものであり、解雇は適法であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、法令違反のない株主総会の決議による会社の解散は営業の自由の一環として有効であり、真実の解散に基づく解雇は清算上の不合理や手続的配慮を欠くなどの特段の事情がない限り有効と判断した。また、大震災による大幅な赤字などから経営不振の程度は相当大きく、組合活動を嫌悪して解散したとまでは認められないとして、請求を退けた。
この事件だけの事情
東日本大震災の影響による経営悪化と労働組合との団体交渉の経緯が判断の大きな要素となった事件。
結論
被告(会社)の言い分が通り、原告(労働者ら)の請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2012-07-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成23(ワ)585 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索