未払賃金等請求事件(通称 九九プラス割増賃金請求)
コンビニ店の店長として勤務していた社員が、会社から過重労働を強いられてうつ病を発症したとして、未払いの割増賃金や損害賠償などを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告である元店長は、会社から長時間の時間外労働や休日労働を強いられた上、頻繁な店舗異動やクレーム対応、人員不足による負担でうつ病を発症したと主張。未払いの割増賃金や付加金、安全配慮義務違反に基づく慰謝料の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、店長である原告は労働基準法上の管理監督者(労働時間などの規制が適用されない立場)にあたるため割増賃金の支払いは不要であり、原告の労働時間の主張も否認。また、健康管理に関する安全配慮義務も果たしており、うつ病との因果関係もないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、原告の店長には人事権や店舗運営の裁量が乏しく、労働時間に関する自由な裁量も認められていなかったため管理監督者にはあたらないと判断。さらに、長時間の不規則な労働や頻繁な異動が負担となりうつ病を発症したとして、会社の安全配慮義務違反を認めた。
この事件だけの事情
従業員の多数が店長という役職でありながら、実態として労働時間や業務運営に強い制約を受けていた場合、労働基準法上の管理監督者にはあたらないと判断された事例。
結論
未払いの割増賃金や付加金、慰謝料などの請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-05-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成20(ワ)1102 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索