解雇無効確認等請求控訴事件(通称 東芝解雇)
過重労働でうつ病を発症した従業員が、会社に対して解雇の無効、未払い賃金や損害賠償、見舞金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、新規プロジェクトで過重労働や上司からのハラスメント(嫌がらせ)を受け、業務上のうつ病を発症して休職したにもかかわらず解雇されたのは無効であると主張し、雇用契約上の地位確認や未払い賃金、損害賠償などを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、業務量は通常の範囲内でありうつ病との相当因果関係はないと主張し、仮に責任があるとしても、従業員が通院や症状を隠していたことについての過失相殺(損害賠償額を減らすこと)や、労働保険から支給された給付金との損益相殺(受け取った分を差し引くこと)を主張した。
裁判所の判断
裁判所は、会社側の安全配慮義務違反(労働者の心身の健康に配慮する義務)によるうつ病の発症を認め、解雇を無効と判断した。ただし、従業員側の体調不良に関する申告不足などの事情も考慮し、過失相殺や労働保険の給付などを差し引いた上で、一部の請求を認容した。
この事件だけの事情
労災保険などから支給された給付金や健康保険の傷病手当金と、賃金や損害賠償との調整(損益相殺)に関する詳細な計算が行われた点。
結論
原告・被告双方の控訴が一部認められ、原判決が変更された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-02-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成20(ネ)2954 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索