雇用契約上の地位確認等請求事件(通称 アメリカ合衆国軍隊駐留軍等労働者制裁解雇)
米軍基地内で働く従業員が、上司を殺害する旨の発言などを理由に懲戒解雇されたことについて、解雇は無効であるとして、地位の確認と賃金等の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告は、発言は同僚を慰めるためのものであり、実際に危害を加える意図はなく、解雇の理由とされる他の問題行動も存在しないか、懲戒解雇にあたるほどの重いものではないと主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告側は、原告が上司を殺す旨の発言をして職場の秩序を乱したほか、常習的な遅刻や勤務中の問題行動が多く、これらを総合的に考慮すると制裁解雇(懲戒解雇)は妥当であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告の発言は不穏当であるものの、実際に暴力を振るうような高い蓋然性があるとは認められず、その他の問題行動を考慮しても、いきなり最も重い制裁解雇を選択したことは裁量権を逸脱しており、解雇権の濫用にあたると判断した。
この事件だけの事情
米国の軍隊と日本政府の間で行われる「間接雇用方式」における駐留軍等労働者の解雇の有効性が争われた特殊な労務管理の事案である。
結論
原告の請求が認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2010-04-14 |
|---|---|
| 裁判所 | 那覇地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成20(ワ)759 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索