地位確認等請求事件
精神的な不調から出勤しなくなった従業員に対し、会社側が正当な理由のない無断欠勤として諭旨退職(ゆしたいしょく:退職を促す処分)にしたことについて、その処分の有効性が争われた事件です。
訴えた側(原告)の事情
精神的な不調から被害妄想を抱き、会社に調査や休職を求めたものの認められず、問題が解決しないとして欠勤を続けた従業員側は、会社からの諭旨退職の処分は無効であると主張しました。
訴えられた側(被告)の事情
出勤しない理由が存在しない事実に基づくものであるとして、正当な理由のない無断欠勤にあたると判断し、就業規則に基づいて諭旨退職の懲戒処分(ちょうかいしょぶん:ペナルティとしての処分)を行った会社側は、処分の有効性を主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、精神的な不調を抱える労働者に対し、会社側は精神科医による健康診断を実施するなどして必要な対応をとるべきであり、こうした対応をせずに直ちに無断欠勤として懲戒処分に処すことは適切とはいえず、今回の欠勤は懲戒事由にあたらないと判断しました。
結論
従業員側の言い分が認められ、会社側が行った処分は無効となりました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2012-04-27 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成23(受)903 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索