地位確認等請求事件(通称 東日本電信電話定年制)
定年を迎えた従業員らが、会社の定年制や再雇用制度は高年齢者雇用安定法に違反して無効であると主張し、従業員としての地位確認や賃金などを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、会社の60歳定年制は高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(雇用安定法)に違反して無効であり、自分たちは従業員としての地位をなお有していると主張した。また、希望しない転籍を強いる制度や不十分な情報での意思確認は違法であり、被告が地位を否定することは不法行為に当たると訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である会社は、高年齢者雇用安定法9条1項には私法的効力(法律違反を理由に契約上の地位を直接覆す効力)はなく、グループ会社での再雇用制度は同法が認める継続雇用制度に該当すると反論した。また、十分な説明や複数の選択機会を提供しており、法的な問題はないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、高年齢者雇用安定法9条1項には私法上の強行効力(法律違反を理由に会社側の定年制や解釈を直接無効とする効力)はなく、公法上の義務にとどまると判断した。また、被告のグループ会社を活用した再雇用制度やその労働条件の設定は、事業主の実情に応じた柔軟な対応として同法に違反するとはいえないとし、原告らの請求をいずれも棄却した。
この事件だけの事情
定年後の継続雇用確保を義務付ける高年齢者雇用安定法の規定に私法的効力があるか、およびグループ会社での再雇用が適法とされるかが争点となった。
結論
被告(会社)の言い分が全面的に認められ、原告らの請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2009-11-16 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成20(ワ)10628 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索