地位確認等請求事件(通称 日本化薬黙示の労働契約)
派遣先工場で働いていた労働者が、派遣元との契約は偽装請負(実態が請負ではなく派遣であること)で無効であり、派遣先との間に直接の雇用関係があるなどと主張して、地位確認や賃金等を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
派遣先工場で長年働いたが、業務委託や派遣の契約形態は偽装請負であり無効であると主張。派遣先との間に黙示の労働契約が成立しているか、労働者派遣法の規定により直接雇用の申し込みがあったとみなされるべきとして、地位の確認や未払い賃金、不法行為による損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
原告との間に雇用契約はなく、適法な業務委託および労働者派遣契約に基づいていたと反論。派遣先の工場が見学時に採用を決定した事実はなく、労働条件の決定や労務管理は派遣元が行っていたため、直接の雇用契約が成立する余地はないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、派遣先が現場で直接の指揮命令を行っていたため三者の関係は労働者派遣に該当すると認めたものの、派遣先が採用に関与したとはいえず、黙示の労働契約の成立は否定した。また、労働者派遣法の規定は申込義務を定めたもので意思表示を擬制するものではないとし、原告の請求をいずれも棄却した。
結論
被告(会社)の言い分が通った。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2011-01-19 |
|---|---|
| 裁判所 | 神戸地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成21(ワ)290 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索