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地位確認等請求事件(通称 財団法人日本美術刀剣保存協会雇止)

民事その他

美術工芸品の保存などを行う財団法人で事務局長や課長を務めていた従業員らが、定年退職や期間満了による雇止め(契約更新の拒絶)は無効であると主張し、労働契約上の地位確認と未払賃金等の支払を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

原告らは、事務局長には形式的な定年制は適用されず、課長らについても更新を重ねて約6年に及ぶ勤務から雇用継続の強い期待があったと主張。文化庁の指導に基づく適正な業務を行ったにすぎず、雇止めの合理的な理由は存在しないとして、地位の確認と賃金・賞与の支払を求めた。

訴えられた側(被告)の事情

被告は、事務局長にも就業規則の定年制が適用されることや、課長らについても60歳以上で1年ごとの有期雇用契約であり雇止めは適法であると主張。さらに、原告らが無断で文化庁に虚偽の報告書を提出したことや、資産運用の規定違反などの重大な職務違反があるため、雇止め(解雇)は正当であると反論した。

裁判所の判断

裁判所は、事務局長については定年制を厳格に適用しない約定があったとして解雇を無効と判断。課長らについても、長年の勤務実態から雇用継続の期待が強く、被告が主張する解雇・雇止め事由はいずれも被告側の決裁を経ているか正当な理由にならないとして、原告らの請求をいずれも認容した。

この事件だけの事情

原告らが文化庁との間で刀剣審査の適正化を巡る行政指導への対応を進める中で、法人内の権限争いや経営陣との対立が背景となり、解雇や雇止めの有効性が争われた特殊な経緯がある。

結論

原告らの請求がすべて認められた。

この裁判の情報

裁判年月日2008-05-20
裁判所東京地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成18(ワ)19133
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索