解雇無効確認等請求事件(通称 三菱電機懲戒解雇)
会社から懲戒解雇(重い処分としてのクビ)された従業員が、解雇の無効と退職金の支払いを求め、会社側も不正な出張費の返還や名誉毀損に対する損害賠償などを求めて争った裁判。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、実際に行った社内調査のための費用を捻出するために便法として出張届の日時等を変えて請求したものであり、上司も黙認していたと主張。解雇は不当であり退職金の一部や労働契約上の権利の確認を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員が長期間にわたり出張を偽装して旅費を不正受給したことや、無断で上司の印鑑を使用したことが懲戒解雇事由に当たると主張。さらに、顧客や報道機関に虚偽の品質問題を記した内部文書を送り営業妨害をしたとして損害賠償を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、従業員による多数回の架空の出張旅費請求や不正受給の事実を認め、会社の懲戒解雇は正当であると判断した。また、社内文書を顧客等に送付して会社の信用を傷つけた行為は不法行為(違法な行為)にあたるとし、従業員側に対して不当利得(法律上の原因なく得た利益)や損害賠償などの支払いを命じた。
この事件だけの事情
元従業員が会社の顧客や報道機関に製品の品質問題に関する内部文書を大量に送付し、会社側が多額の対応費用を強いられた点が損害賠償の大きな要素となっている。
結論
会社側の請求が概ね認められ、従業員側の請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2008-02-28 |
|---|---|
| 裁判所 | 神戸地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(ワ)213等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索