地位確認請求事件(通称 私立高等学校教諭配転)
高校の数学教師が、事務職員への配置転換や懲戒処分は無効であると主張し、教師としての地位確認や減給された給与、慰謝料などの支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告である教師は、数学科教諭としての職種が特定された契約であるにもかかわらず事務職員へ配置転換されたのは人事権の濫用(権利の行き過ぎ)であり無効であると主張。また、その後の度重なる懲戒処分も違法であるとして、地位の確認と減給分の給与、慰謝料などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である学校法人は、原告には授業能力の不足や協調性の欠如など教員としての適格性を欠く事実があったため、就業規則に基づいて事務職員へ配置転換したと主張。また、機密文書の持ち出しや業務命令違反に対する各懲戒処分も有効であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、教員から事務職員への配置転換は解雇に匹敵するほどの高度の必要性と適正な手続が必要であるとしたが、被告が主張する諸事情はいずれもその理由としては不十分であるか手続を欠いており無効と判断した。また、各種の懲戒処分や業務命令も無効であるとし、原告の地位確認や減給分の請求、一部の慰謝料請求を認容した。
この事件だけの事情
解雇に匹敵する不利益を伴う職種変更(配転命令)には、高度の必要性と改善を促す適正な手続が不可欠であると判示した点に特徴がある。
結論
原告の請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2007-02-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(ワ)16998 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索