未払賃金等支払
会社が会社のルールである就業規則を変更し、女性の休暇の給与を減らしたことに対し、従業員らが不利益変更(労働条件の不利益な変更)だとして減額された給与の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
女性従業員らは、会社のルール変更によって生理休暇(月経に伴う休暇)の際に給与が減額されるようになったのは、労働者の不利益になる不当な変更であると主張し、減額された分の給与の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、ルール変更は正当な理由に基づくものであり、旧ルールでは休暇の取得に濫用(必要以上に使われること)が見られたため、社内規律(会社の秩序)の保持や公平な処遇のために必要であったと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、就業規則の変更によって労働者に不利益が生じる場合であっても、その変更に「合理性(もっともな理由)」があるかどうかの検討が必要であるとした。原審がその検討をせず不利益変更を一律に無効としたのは誤りであるとし、判断をやり直させるために事件を高等裁判所に差し戻した。
この事件だけの事情
最高裁判所が、就業規則の不利益変更の効力を判断する際には、内容の合理性や必要性、不利益の程度、交渉の経過など諸般の事情を総合的に勘案すべきという判断基準を示した重要な事件。
結論
最高裁判所は原判決のうち会社の敗訴部分を破棄し、事件を東京高等裁判所に差し戻したため、結論は今後差し戻し審で判断される。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1983-11-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和55(オ)379 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索