従業員地位確認等請求
寝坊によるラジオニュースの放送事故を2回起こしたアナウンサーが普通解雇されたことについて、解雇が権利の濫用にあたり無効であるかが争われた事件です。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、寝坊は故意ではなく、会社の体制にも問題があったことや、短期間に2度の事故があったとしても解雇は重すぎて不当であると主張し、従業員の地位の確認を求めました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、就業規則の懲戒事由に該当する重大な不手際があったとしつつ、将来を考慮して懲戒解雇ではなく普通解雇を選択したものであり、会社の信用を失墜させた解雇は正当であると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、懲戒事由があっても普通解雇の要件を満たせば普通解雇は可能としました。しかし、事故は故意ではなく、会社の対策不足や他の担当者も寝過ごしていたことなどの事情を考慮すると、解雇は重すぎて社会的に相当とは言えず、解雇権の濫用にあたると判断しました。
この事件だけの事情
懲戒事由に該当する行為について、懲戒解雇ではなく普通解雇を選択した場合であっても、通常の普通解雇と同様に解雇権の濫用法理が適用されることが示された点に特徴があります。
結論
従業員側の言い分が認められ、解雇は無効とされました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1977-01-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和49(オ)165 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索