未払賃金請求事件
会社が週休二日制を導入する際、平日の労働時間を少し延ばして土曜日の休みを増やしたところ、社員側が「残業代が減る不利益な就業規則の変更だ」として、元通りの残業代の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
会社の社員側は、平日の労働時間が延びて午後5時以降の残業代がもらえなくなったことは実質的な不利益だと主張。会社が組合の同意を得ずに一方的にルールを変更することは無効であるとして、変更前の残業代との差額の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、政府の方針や業界全体の動きから完全週休二日制の導入は避けて通れず、土日を完全に休みにすると労働時間が減るため平日の時間を少し延ばす必要があったと説明。会社の経営状況も厳しく、変更内容には社会的な相当性(妥当さ)があると主張した。
裁判所の判断
最高裁は、社員側の労働時間が少し増える不利益はあるものの、土曜日が完全に休みになる大きなメリットと比べれば全体として不利益は大きくないと判断。また、金融機関における週休二日制の導入は必要性が高く、会社が平日の労働時間を延ばしたことにも合理的な理由があるとして、今回の変更は有効であると結論づけた。
この事件だけの事情
完全週休二日制の導入に伴い、土曜日の労働時間が減る分を平日の労働時間延長で補う就業規則の変更が、どのような場合に法的に認められるかが争われた事例。
結論
会社側の言い分が全面的に認められ、社員側の請求は退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2000-09-22 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成9(オ)2197 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索