被爆者地位確認等請求
海外に引っ越した被爆者が、手当の支給打ち切りや被爆者の地位否定は不当だとして、国と自治体を相手取り、地位の確認や手当の支払、慰謝料を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
海外に転居したことを理由に被爆者健康手帳による地位を否定され、特別手当の支給を打ち切られた。これは法律の規定に反する違法な行政運用であり、精神的苦痛を受けたとして、地位の確認、手当の支払、および国家賠償(国や自治体の違法行為に対する損害賠償)による慰謝料などを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被爆者関連の法律は日本国内に居住する者を対象としており、海外に居住するいわゆる在外被爆者には適用されないと主張。日本を出国した時点で自動的に被爆者としての地位や手当の受給権を失うとして、原告の請求の棄却を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、海外出国によって被爆者の地位や手当の受給権が失われるわけではないと判断した。ただし、国側が途中から原告の地位を争わなくなったことや、当時の行政解釈には一応の論拠があったとして、国家賠償請求については退けた。また、将来の長期間にわたる手当の請求については、金額変動の可能性などを理由に一部を却下した。
この事件だけの事情
最高裁で確定した別件訴訟と同様に、海外出国による被爆者地位の喪失を認めず、手当の受給権が継続すると判断された事例。
結論
原告の請求が一部認められ、一部は却下・棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2003-03-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 平成13(行ウ)84 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索