地位保全・賃金仮払仮処分命令申立
社会福祉法人の職員が、理事会の議事録や申請書を無断で偽造したことを理由に解雇された。職員側が解雇は無効であるとして、地位の確認や賃金の仮払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告である元職員は、偽造は理事会の議題や不動産に関するもので内容が完全に嘘ではないこと、会社の利益を図るためだったこと、自ら認めて謝罪したこと等を理由に、解雇は解雇権の濫用(権利の乱用)であり無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告である会社(社会福祉法人)側は、元職員が公文書や私文書を偽造したことは就業規則の懲戒解雇事由(重い処分としてのクビの理由)に該当し、会社の社会的信用を大きく失墜させたため、解雇は正当であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、元職員による文書偽造が有印私文書偽造罪などの犯罪行為であり、法人の運営を決定する重要な議事録や定款変更認可申請書を偽造したことは、会社の社会的信用を大きく失墜させたと指摘した。そのため、解雇を解雇権の濫用(権利の乱用)とは言えず、解雇は有効であると判断した。
この事件だけの事情
理事長や事務長など家族による独断的な運営や不適切な会計処理が問題視されていた中で、それを隠蔽する(隠す)ために文書偽造が行われた経緯がある。
結論
被告(会社)の言い分が認められ、原告の申し立てはすべて却下された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2005-11-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 甲府地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(ヨ)3 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索