賃金
タクシー会社の運賃値上げに伴う歩合給の計算方法の変更(就業規則の変更)が、従業員の不利益になるとして有効性が争われた事件です。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、会社が勝手に行った歩合給の計算方法の変更(就業規則の変更)によって賃金が不利益に変更されたとして、旧計算方法に基づいて算出された差額賃金の支払いを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、タクシー運賃の値上げに合わせて歩合給の計算方法を変更することは経営上必要であり、他の労働組合とも合意した新計算方法による就業規則の変更には合理性があると主張しました。
裁判所の判断
最高裁は、就業規則を労働者に不利に変更することの必要性は認められるとしつつ、変更された内容が本当に不利益にあたるかや、従業員の利益が適正に反映されているかなどについての審理が尽くされていないと判断しました。そのため、さらなる審理を求めて裁判を高等裁判所に差し戻しました。
この事件だけの事情
運賃改定に伴う歩合給の計算方法の変更において、就業規則の変更の合理性を判断するための具体的な考慮要素(賃金の減少の有無、労働強化の有無、労使交渉の経緯など)を示した重要な事例です。
結論
裁判所は判断を示さず、高等裁判所に事件を差し戻しました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1992-07-13 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成3(オ)581 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索