損害賠償、退職手当金請求事件
行方不明になった地方公務員の男性に対し、自治体が家族への通知と公報への掲載によって行った懲戒免職処分が有効かどうかが争われた事件。
訴えた側(原告)の事情
元職員の男性は、所在不明のままで行われた懲戒免職処分(クビの処分)について、法律や条例に規定のない公示方法によるものは無効であると主張して処分取り消しなどを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
自治体側は、職員が自らの意思で出奔して無断欠勤を続けたものであり、家族への通知と公報掲載というこれまでの慣行に基づいた手続きによる懲戒免職処分は有効であると主張した。
裁判所の判断
最高裁は、国家公務員と異なり地方公務員には公報掲載を文書交付の代わりとする法律上の規定はないと認めつつも、自ら出奔して無断欠勤を続けた職員はこのような方法による処分を十分に了知し得たとして、処分は有効であると判断した。その上で、原審の判断には法令の解釈適用を誤った違法があるとして、事件を高等裁判所に差し戻した。
この事件だけの事情
本件は、法律や条例に規定のない所在不明者に対する懲戒処分の通知方法(家族への交付と公報掲載)の効力が問題となった事例である。
結論
最高裁判所は原判決を破棄し、事件を高等裁判所に差し戻した。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1999-07-15 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成9(オ)367 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索