賃金
漁業生産組合の組合員で理事も務めていた人が、組合の仕事として働いた分の報酬(未払金)の支払いを求めたところ、それが労働基準法上の「賃金」に当たるかどうかが争われた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(組合員)側は、組合で船頭や一般漁夫として働いたことに対する報酬が未払いになっているとして、その未払金と遅延損害金の支払いを求めて裁判を起こしました。
訴えられた側(被告)の事情
被告(組合)側は、未払いの報酬は組合員が受ける利益の分配(共同経営者としての収入)であり、労働基準法上の賃金には当たらないと主張しました。また、支払いを猶予する合意があったとも主張しました。
裁判所の判断
最高裁判所は、組合の事業に従事する組合員に対し、労務提供の程度に応じて報酬を支払う場合、その報酬は実質的に労働の対償(見返り)である賃金にあたると判断しました。さらに、支払猶予の合意があったとしても労働基準法に違反して無効であるとしました。原審が賃金に当たらないと判断したことは法令の解釈を誤っているとして、判決を破棄し、事件を高等裁判所に差し戻しました。
結論
最高裁判所で原判決が破棄され、高裁判所に差し戻されました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1991-12-03 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成2(オ)989 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索