退職金支払、民訴一九八条二項に基づく損害賠償申立
労働組合との退職金協定が有効期間の満了で失効した後に退職した従業員が、退職金の支払いを求めた事件。失効前の基準によるべきかが争われました。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、あらかじめ定められた退職金協定の基準に基づいて計算した退職金を支払うよう求めていました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、退職金協定がすでに失効しており、後に他の労働組合と締結された新しい協定(退職金を引き下げる内容)が遡って適用されるべきであると主張していました。
裁判所の判断
裁判所は、就業規則に取り入れられた退職金協定の基準は、有効期間が過ぎて失効しても当然には効力を失わず、他に基準がない場合にはその支給基準によるべきと判断しました。また、すでに発生した具体的な退職金請求権を、後から締結された労働協約の遡及適用によって変更することは許されないと指摘し、最初の基準に基づく全額の支払いを認めました。
この事件だけの事情
有効期間が切れて失効した退職金協定の基準が就業規則を通じてどう扱われるか、また後から結ばれた協定を過去に遡って適用できるかが争点となりました。
結論
原告(従業員側)の請求がすべて認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1989-09-07 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和60(オ)728 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索