従業員地位確認等
労働組合から除名された労働者に対し、ユニオン・ショップ協定(組合員であることを雇用の条件とする取り決め)に基づいて会社が行った解雇の有効性が争われた事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、労働組合からの除名が無効であるのに、それを理由に行われた会社からの解雇は権利の濫用(権利の行き過ぎ)であり無効であると主張し、解雇後も労働者としての地位があることや、受け取れなかった給与の支払いを求めて訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働組合との間で結んだユニオン・ショップ協定に基づき、組合から除名された従業員を解雇することは義務であり適法であると主張した。また、解雇が有効である以上、給与を支払う必要はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、労働組合からの除名が無効である場合、それを理由とする解雇は他に合理的な理由がなければ権利の濫用として無効であるというこれまでの判例を踏襲した。本件でも除名とそれに基づく解雇は無効であり、会社が労務の受領を拒んだのは会社の責任であるため、労働者は賃金請求権を失わないと判断した。
結論
労働者側の言い分が全面的に認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1984-03-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和55(オ)1030 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索