解雇無効確認等(中間判決)(通称 アメリカ合衆国ジョージア州港湾局日本代表部裁判管轄権)
アメリカの州政府の日本にある事務所で働いていた職員が、突然の解雇は無効だとして、地位の確認と給料の支払いを求めた裁判。裁判所は、州政府側の「自分たちは裁判されない特権がある」という主張を退けました。
訴えた側(原告)の事情
原告は、州政府が日本に設置した事務所で職員として働いていたところ、突然解雇された。経営上の必要性もなく、事前の説明や話し合いもなかったため、この解雇は無効であると主張。雇用契約上の地位にあることの確認と、解雇日以降の給料の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告であるアメリカの州政府は、自分たちは国家と同様に日本の裁判権から免除される立場(主権免除)にあると主張。また、日本の裁判には適切な法整備や手続上の不備があるため、訴え自体を却下すべきであると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、国家の行為であっても私人と同様の商業的活動に関するものについては、裁判権が免除されない(制限的主権免除主義)という立場を採用。本件の雇用契約や解雇は主権的行為ではなく私法的・業務管理的行為であるため、被告は裁判権の免除を主張できないと判断した。また、日本法に基づく訴状の送達も適法であるとした。
この事件だけの事情
外国の州政府が日本国内でした解雇をめぐり、日本の裁判所の管轄権(裁判できるかどうか)が争われた事案である。
結論
被告側の本案前の主張(裁判権がない、送達が無効であるという主張)はいずれも理由がないと判断された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2005-09-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成13(ワ)1230 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索