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解雇無効確認等請求

民事被告勝訴

会社が行った、乗客から受け取った運賃の不正隠匿を防ぐための所持品検査において、靴の中を調べるために靴を脱ぐよう指示された従業員が、これを拒否して懲戒解雇(最も重い処分)されたことについて、その解雇の有効性が争われた事件です。

訴えた側(原告)の事情

従業員側は、靴の中の検査は靴を脱ぐ必要があり、本人の承諾なしに行うことはできず、所持品検査には含まれないと主張しました。また、脱靴を拒否したことを理由とする懲戒解雇は、解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)であり、憲法が保障する基本的人権を侵害するもので無効であると訴えました。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、就業規則に定める「所持品検査」には身に着けている物すべてが含まれ、靴の中の検査もこれに該当すると主張しました。また、乗務員の不正隠匿を防ぐために業務上必要な指示であり、拒否したことは就業規則や職務上の指示に違反するため、懲戒解雇は正当であると反論しました。

裁判所の判断

裁判所は、企業の不正防止のための所持品検査は、合理的理由があり、妥当な方法と程度で行われ、明示の根拠(就業規則など)がある場合には、従業員には受忍すべき義務(我慢して従うべき義務)があると判断しました。本件の検査は、労働組合との話し合いや周知期間を経て、乗務員の人権に配慮しつつ画一的に実施されたものであり、方法や程度が妥当を欠く事情もないことから、脱靴の拒否は就業規則違反となり、懲戒解雇は有効であると判断しました。

結論

会社側の言い分が全面的に認められ、上告人(従業員側)敗訴となりました。

この裁判の情報

裁判年月日1968-08-02
裁判所最高裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和42(オ)740
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索