地位確認等請求事件
工場で働く人が、偽装請負(ぎそううけおい:請負の形をとりながら実際は指揮命令して働かせること)を労働基準監督署に申告したところ、会社から不当な配置転換や雇い止め(契約期間満了による解雇)をされたとして、雇用関係の確認や損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
労働者は、会社との間で実質的に直接の雇用関係があった、または期間の定めのない雇用契約であったと主張。会社から言い渡されたリペア作業(不良品の修復作業)への配置転換や雇い止めは、労働局への申告に対する報復であり無効であるとして、地位の確認や賃金、損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働者とは別の会社(請負会社)との間に業務委託契約があったため直接の雇用関係はなく、後に有期雇用契約を結んだものの契約期間満了により終了したと主張。リペア作業への配置転換や雇い止めに違法性はないとして、労働者の請求の棄却を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、過去の派遣期間における労働者と会社との間の直接の雇用関係の成立は認めず、その後の有期雇用契約の期間満了による終了も有効とした。一方で、業務上の必要性が乏しく長期間隔離してリペア作業を行わせたことや雇い止めの経緯は、労働局への申告に対する不利益な取扱い(報復)にあたり不法行為を構成すると判断し、損害賠償請求の一部を認めた。
この事件だけの事情
労働者派遣法に違反する派遣が行われた場合の雇用関係の成否や、行政庁への申告を理由とする不利益取扱い(不法行為)の成否が争点となった。
結論
労働者の請求の一部が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2009-12-18 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成20(受)1240 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索