地位確認請求事件(通称 陸上自衛隊自衛官遺族補償地位確認)
自衛隊員だった夫が勤務中に亡くなったのは公務中の災害(公務災害)にあたるとして、妻が遺族補償年金を受給する権利があることの確認を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
夫は発症前1か月に長時間の超過勤務(時間外労働)をしており、不規則な夜勤やテロ関連の電報に関するトラブルによる強い精神的・肉体的負担があった。これが原因で脳血管疾患を発症したため公務災害にあたると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
夫の勤務は他の隊員と比べて過重ではなく、夜勤中も大半は待機や休息がとれていた。死亡の原因は本人の高血圧や肥満といった私的な健康リスクや加齢によるものであり、公務との間に相当因果関係(原因と結果のつながり)はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、亡くなった夫の勤務時間が長く、基準を超える超過勤務や不規則な勤務体制があったことは認めた。しかし、担当していた業務自体は過重なものではなく心身への負担は小さかったこと、また本人には長年の高血圧や肥満などの危険因子があったことから、公務と死亡との間の相当因果関係は認められないと判断した。
この事件だけの事情
国家公務員災害補償法に基づく遺族補償年金受給権の確認訴訟において、確認の利益(確認の訴えを提起する正当な利益)が認められるかが争点の一つとなった。
結論
被告(国)の言い分が認められ、原告の請求は棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2009-10-26 |
|---|---|
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成19(ワ)844 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索